背景と技術

記事掲載日: 2006/05/26
記事管理者
記事更新日: 2009/03/27
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路面センサーの開発背景


冬期道路の運転で、困ることは何ですか?
凍結や積雪といった、春夏秋には見られない自然現象によって、
事故を起こさないよう運転に注意することではないでしょうか。

冬の特徴である凍結や積雪は、地球上の水の循環として大変重要ですが、
道路を利用する車両から見れば、凍結によるスリップや積雪によるスタックなど
困ったことになってしまいます。

そこで、道路を管理する人は凍結防止として、
道路を直接暖めるロードヒーティング・散水などを利用したり、
薬剤散布の発熱や凝固点降下で氷になり難くする方法を取っています。
また、積雪をなくす方法として、直接雪を取り除く除雪作業や、
道路を暖めて融雪するロードヒーティング・散水などを行っています。

これらの作業は効率化のために、自動運転制御が進んでいます。
特に、ロードヒーティング装置や散水装置、固定式の薬剤散布装置などの
自動運転制御には、凍結や積雪を検知するセンサが必要です。

従来センサの代表例は、降雪センサ・着雪センサ・路温センサなどがあります。
センサ機能が絞られているため安価なメリットがあります。
しかし、路面上の凍結や積雪状態を計測することはできません。

なぜなら、実際の路面は地熱や車両タイヤによる影響を受けているのに対し、
従来センサは路面を直接計測していないからです。
ここに、路面状態を間接的に判断する従来センサの欠点があります。

それでは、モニターカメラで路面を直接計測する方法はどうでしょうか?
モニターカメラは路面状態を目視することはできますが、
積雪などの自然現象を画像データとして制御に利用する技術が確立していません。

そこで、天候と路面状態に応じたセンサの望ましい計測方法を示します。
例として、まず降雪が始まりました。
この時、従来の降雪センサ等は融雪装置の自動運転を開始します。
しかし、路面は地熱と車両タイヤが影響してますので、湿潤状態が続きます。

時間経過と降雪が続きます。
従来センサは、融雪装置の運転を継続中です。
路面は地熱と車両タイヤの影響を受けますが、次第にシャーベットや積雪に変ります。
この状態で、自動運転が始まれば、従来センサより経済的になるわけです。

また、北陸地域を中心に地下水を利用した散水融雪による地盤沈下が
問題となっていますので、節水はより重要になります。

一方、降雪が止んだ場合の路面状態は次のように変化します。
従来の降雪センサは融雪装置の運転を停止しますが、
路面には融雪しきれていないシャーベットや積雪が残ってしまいます。

快適な運転には、湿潤路面や薄いシャーベット路面になるまで、
融雪装置を運転継続するのが良い方法となります。

これらの問題を解決するためには、路面状態(積雪の有無、凍結の有無、
路温低下)を直接計測するセンサがあればベストということになります。


路面センサーの開発技術


路面上の凍結や積雪状態を直接計測する方法はいろいろ考えられます。
路面埋設型センサはシンプル構造で計測誤作も少なくなるメリットもありますが、
タイヤで踏まれるため、損傷や故障の頻度が高くなります。
また、舗装の更新によって取替えが発生します。

そこで、路面上空から光や音などで計測する方法が望ましくなります。

路面センサーの計測方法は、光「赤色可視光」を用いています。
路面センサーから出力された「赤色可視光」が路面に反射して帰ってきます。
このときの反射率が高いほど「雪」と認識し、反射率が低いほど「乾燥or湿潤」と
判断します。

さらに、路面センサーから放射型温度計で計測した路面温度(路温)を用いて、
0℃以下であれば「雪or氷」と判断できます。
計測反射率と路面温度の閾値によって、路面状態を「積雪・凍結・シャーベット
・湿潤・乾燥」に分類判定します。

また、道路は車両タイヤの「わだち部」と「非わだち部」に変化しますので、
これらの状態を正しく把握するために、センサーを水平回転させて道路を
横断的に計測します。

路面センサーの計測情報は、インターネット等を利用して配信することができ、
ITS(高度道路交通システム)としてご利用いただけます。

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